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830じゃなくて835…?

17日朝(現地時刻)、米Qualcommは、2017年にリリースされる予定のハイエンドスマートフォン向け上位SoC"Snapdragon 835"の開発を行っていることを発表しました。

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ソース (画像引用元):
Qualcomm and Samsung Collaborate on 10nm Process Technology For the Latest Snapdragon 835 Mobile Processor
New Qualcomm Quick Charge 4 Delivers up to 20% Faster Charging, Improved Efficiency
Qualcomm Quick Charge 4: Five minutes of charging for five hours of battery life
Qualcomm's Snapdragon 835 is its first 10-nanometer chip
Qualcomm Announces Quick Charge 4: Supports USB Type-C Power Delivery
Qualcomm announces the Snapdragon 835 with Quick Charge 4.0
now official as Qualcomm teams up with Samsung over 10nm process
Qualcomm introduces Quick Charge 4.0 with 20% faster charging, USB-C support

Snapdragon 835

Snapdragon 835は、現行SoC(Snapdragon 82X)の14nm FinFETプロセスからさらに微細化された、サムスン電子の10nm FinFETプロセスで製造され、チップのサイズは30%小さくなっています。

S835は従来より最大40%少ない消費電力で動作し、27%の性能向上が図られる見通しです。
また、Qualcommは、端末に内蔵された電源系の機能に対し"大きな改善"を行うことも明らかにしています。

Quick Charge 4

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Snapdragon 835には"最終世代"とされる"Quick Charge 4"が採用され、従来より最大20%高速、最大30%効率的に充電を行うことができるようです。

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端末や環境により異なりますが、Qualcommのニュースリリースや公式ブログ「Snapdragon Blog」では"5分間の充電で5時間以上使用可能"、"15分間の充電で50%まで充電可能"と謳われています。

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QC4はUSB Type-Cで使用可能なUSB Power Delivery (USB PD)と互換性があり、端子の仕様基準内での急速充電技術が実現されているとみられます。


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QC4では、Qualcommの第3世代Intelligent Negotiation for Optimum Voltage (INOV)技術が採用されています。これにより、給電を行うACアダプタと、それに接続された端末の双方で安全性の確認が行われ、給電中は常に電流や電圧、温度の監視が行われます。

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QualcommはQC4に対応した電源管理IC"SMB138X"の開発も行っており、こちらは2016年末に提供が開始される予定です。

世界初の10nmプロセス採用SoC、"最終世代"の急速充電技術など、大きな変更点が目立つ新世代SoC

Snapdragon 835は世界で初めて10nmプロセスで量産されるスマートフォン向けSoCであり、性能向上はもちろん、低消費電力化、小型化(省スペース化)など、世代的な多くの変更が加えられたものとなりそうです。

新搭載されるQuick Charge 4が"最後の世代"とされているのは、最近問題化している"USB Type-C上での一部独自急速充電技術が仕様に違反している"といったGoogleによる警告に関係しているようですが、USB PDとの互換性が確保されたことから、これ以上充電を高速化する必要性がないということでもあるのでしょうか。

また、Galaxy Note7の発火事故を受けてか、いつもに増して安全性に力が入っています。
QC4では、給電前に安全性の確認が行われるため、粗悪なACアダプタやケーブルなどによる事故が減ると思われます。

S835を搭載したスマートフォンは2017年前半に登場する見込みで、サムスン電子の次期フラッグシップスマートフォン"Galaxy S8"シリーズへの搭載はほぼ確実と言えるでしょう。
Xperia、AQUOS、arrowsなどの国内端末への採用がどうなるかはまだ分かりませんが、新世代のSoCとして、これからのハイエンドスマートフォンを支える存在になることは間違いないでしょう。

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